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2020.08.15

「大人の学び舎をやってみて、気づいた5つのこと」

東京に自然エネルギーの森をつくる・たまエンパワー代表の山川です。

コロナ禍のステイホームの空白を経て、慌ただしく日常が動き始めている。
ステイホームの期間中、仲間と一緒に「エンパワーライブ寺子屋」という企画を立ち上げた。社会で活躍する変人ゲスト9名と毎週日曜朝6時からオンラインで対話し、参加者を交えて学びあい、延べ200名が参加した。その寺子屋は6月末に最終回が終了して1か月半が経過した。

エンパワーライブ寺子屋」の様子はレポート、動画コンテンツ、そしてゲストのひとりであるNPO森ノオト代表の北原まどかさんのまとめてくれた特別寄稿(前編後編に詳しいのでそちらをご覧いただきたい。

ここではこの2か月で私自身が感じたことや気づいたことについて書いてみたい。

1.まず、動いてみる
これは多くの人がすでに言及していることだが、今の時代、ネットの発達によって起業や商品化のハードルが下がっている。タイミングを逃さず、小さくても、完成していなくても、まずは動いてみることが大事だ。本企画は着想から2週間で実施した。この内容でこの規模の企画としては、立ち上げまでの期間は割と早い方だと思う。そして、小さく動いて反応を見る。改善する。また試す。これを繰り返すことで練度が増していく。寺子屋は週1だったが、やってみて、次に生かす、改善のサイクルとしてはちょうどよかった気がする。但し、「まず動いてみる」といっても闇雲に動けばいいというものではない。必要なことが下記だ。

2.信頼の蓄積
私は今回、古巣の気心の知れたスタッフに声がけした。自社のメンバーでもできたのかもしれないが、今回に関しては異業種の広がりが欲しかった。数年ぶりの仕事だったが、ベースに同じ釜の飯を食った信頼関係があるから、ブランクはすぐに解消し、運営のチームワークは日に日に高まった。
ゲストも同様で、信頼関係が既にあり、多少の失敗は許容してくれそうな人を選んだ。実は私は「あいたい人リスト」を常時300人くらいストックしている。そうしたストックがあったから、今回スムーズに人選できた。

3.思考の蓄積
こんなかんじの企画はいつかやってみたいと思っていた。コロナ禍になってから突如思いついたわけではない。経営者であれば先のことは考えるのは当然だが、アイディアの種類は多種多様だし、すぐにでもできそうなこと、実現には数年かかりそうなものなど、実現性も規模も様々だ。やれたとしても、もすぐにやるべきでないものもある。今回の企画は、ステイホームのような時だからこそ実現した。ただ、日ごろから考えていなかったら、このスピード感では動けなかったと思う。

4.行動の蓄積
一歩踏み出すには少しの勇気は必要だが、それよりも必要なのは経験だ。場数を踏めば行動することのハードルが下がる。世の中にはゴタクを並べていつまでたっても動かない人が一定数いる。結局、行動する人は行動するし、行動しない人は行動しないのだ。経験上、大体あっていると思う。今回のコロナ禍で動いている人は過去にもいろんな場面で行動してきた人で、つまり、行動の蓄積がある人と言える。

5.何をやるかより誰とやるか?
今回、寺子屋には志向の共通性を持った人たちが集まった。ある企画をすれば、ターゲットにした人が集まるのは当然だが、こうした共通の志向を持ったコミュニティが何かを動かそうとしたときのエンジンになる。これからはコラボレーションの時代だ。その時代にあって、重要なのはその人の大切にしていること、いわば「志向の根っこ」の共通性だ。「何をやるか」よりもむしろ「誰とやるか」のほうが大事だと思う。動いてみて、人が集まってきて、話してみると、その人の志向が何となくわかる。小さな仕事を一緒にしてみると更にわかる。それがもっと大きな仕事を誰とやるかを見極めるいい材料になる。行動した分だけその経験も蓄積される。だから行動する人は強い。そして、それが以前よりも簡単にできる。そんな風に仕事を作っていくのがこれからの時代っぽいとも思う。

他にも学んだことはたくさんあるが、ひとまず5つにまとめてみた。

今後、ソーシャルグッドなアイディアがどんどん形になって、世の中をよりよくする活動に満たされる、そんな世の中になると良いなあと思っている。
そして、寺子屋で出会った人と、新しい物語を紡ぎだしていけることを期待している。