Project / TEPの活動

<戻る
2015.09.10

メーカー訪問~ネクストエナジー&リソース~

 今回は、国産モジュールメーカー「ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社(以下NE)」さんに行ってきました。

 縁あって、NEさんのモジュールを私たちの展開するパッケージの商品として取り扱わせていただくことになったのですが、優れた品質と価格、充実した保証体制が売りのモジュールはもちろんのこと、オリジナルの架台製造や発電事業のアセットマネジメントなど幅広く事業を展開し、現在の環境下でも着実に業績を伸ばしている注目企業です。


 本社はアルプスの麓に広がる長野県駒ケ根市にあります。この日は台風が接近しているあいにくの天気でしたが、晴れたら眼前にアルプスの山々が見えるとのことです。

 営業部の佐久間さんにお出迎え頂き、小一時間、伊藤敦社長と意見交換をしました。
 伊藤社長は駒ケ根生まれの現在47歳。2003年、まだFITも震災もない時代に「自然エネルギーを普及させる」という意志を持って36歳で起業、中古パネルの販売、オフグリッドシステム、グリーン電力証書、自社パネルの製造・販売と、一貫して自然エネルギー分野で事業展開してこられています。
 今後も電力の小売、保守・管理、電力需給調整など、グループで様々な事業を構想されており、壮大なビジョンを熱っぽく語ってくれました。

 印象的だったのは、「自然エネルギーを普及させるというおもいを持ち続けてきたからこそ、今ハッキリと未来の道筋は見えている」と断言されていたこと。
 社長が昨年掲げた「2031年までに500ギガワット(!)」という壮大な目標も、あながち実現不可能ではないという雰囲気を感じさせてくれました。

 さて、気になるモジュールですが、NEさんのモジュールは全て中国メーカー6社のODM生産で、伊藤社長曰く「中国は世界の工場。品質も年々上がっており、中国にかなう国はない」。その中にあって、原材料であるシリコンインゴットやウェハーの製造、組立に至るまで一貫生産する工場に徹底した品質管理を取り入れ、各社を競争させて品質向上とコスト削減を実現しているそう。(→モジュールの原材料ができるまでの詳しい解説はこちら
 今回は工場を見ることはできませんが、本社地下にある検査室と、中古パネルのストック場所をご案内いただきました(※許可を得て写真を掲載します)

(写真2枚目)
 本社屋上で行う60kWの余剰売電用のパワコン(SMA社)

(写真3枚目)
 角度やモジュールの種類でどのくらい発電量が違うかモニタリングしています。弊社石川はNEの技術者に質問攻め。

(写真4枚目)
 在庫は常時国内にストックしている。出力はリニアの25年保証に加え、機器10年保証と損失補償10年(=売電収入補てん)も備え、故障した場合の交換費用もNEさん負担と、国産メーカーならではの保証体制が充実しています。それだけ品質に自信を持っているということでもあります。

(写真5枚目)
 建物の建て替えや一部不良による全数交換など、いろんな理由でいろんなところから出る中古パネルを引き取って、洗浄・検査・販売しているそうです。値段はモノにより異なる」とのことでしたが、参考までにと聞くとかなりおトクな値段でした(^^)

(写真6,7枚目)
 検査機器。表面の目に見えない微細なキズ(=マイクロクラック)を発見するためのEL検査は通常室内でやりますが、場所によっては機材を現場に持ち込んで全数検査を行うこともあるそう。I-Vカーブ(電流ー電圧)の測定は日清紡の最新機器を使用。

(写真8枚目)
 オフグリッド(送電網に接続しないタイプ)用品カタログ。半端じゃない数のラインナップ!モジュールメーカーらしく、オフグリッド用専用のパネルもきめ細かく製造・販売している。


 やはり行かなくてはわからないことがたくさんありました。

 NEさんはダイナミックに事業を展開しながら、丁寧な検査で品質を担保するなど、これまで地道に実績を積み重ねてきた下地があるからこそ、今の飛躍があると感じました。

 ご対応いただいたみなさん、ありがとうございました。