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2020.04.12

「あなたの暮らしを再生可能エネルギー100%に転換する」【社長BLOG】

東京に自然エネルギーの森をつくる・たまエンパワー代表の山川です。

ここ最近(半年~1年くらいの間に)、住まいだったり、職場だったりを「再生可能エネルギー100%化したい。」というご相談をしばしば受けるようになり、そのお手伝いをしています。

あくまで相談ベースの個別のコンサルテーションなので、サービスとして正式にリリースしているわけではありませんが、個人のお宅だったり、農家だったり、キャンプ場だったり、企業のオフィスだったりと様々です。ビルのような大きな施設ではなく、中小規模な施設が中心ですが、特に宣伝もしているわけではないので、興味深い傾向だと感じています。

例えば、「CO2フリーの電気にチェンジしたい」という相談を受けます。購入先を変更すること自体は簡単です。しかし、それがイコール再生可能エネルギーかといえば必ずしもそうではなく、実は石炭火力の電気をCO2証書でオフセットしているものだったりします。それが悪いということではありませんが、CO2フリーの電気を購入する=再生可能エネルギーを増やすことに直接的にはつながりません。ただ、そうしたことを知っている人はまだまだ少数です。

同様に、ガソリン車を電気自動車に変えても、コンセントから充電している限りはコンセントの先の電源構成に依存しますので、CO2は減りません。むしろ、ハイブリッドの方が数段減ります。EV=環境に良いというのはいささか短絡的で、EVは太陽光発電などの再生可能エネルギーとセットで使用しないと効果がないのです。

いま、私たちの住む地球は、気候変動によって大規模災害が年々深刻化するような状態にあります。それでも子どもたちに希望ある未来を残したいと思えば、社会全体のエネルギーを速やかに再生可能エネルギーに転換する必要があります。

それにはまず今のエネルギー消費の無駄をなくし、エネルギー消費量を減らすこと、そして一定量に減らしたものを再生可能エネルギーで賄うということが必要です。これは社会全体、個人の暮らし双方に当てはまります。「防災」という観点でも自分たちの暮らしに近接した場所でエネルギーを自給することが災害時の安心・安全につながります。

弊社にご相談が増えている背景には、そうしたことにいち早く気づいた人たちが、まず自宅から、職場から、アクションを起こしたいと動き始めていることの証左だと思います。

ではそれをどのように実現するのでしょうか?

エネルギーというと「電気」と思われがちですが、お湯や暖房などの「」やガソリンのような「燃料」など、異なる形で存在しており、電気だけで考えても片手落ちです。

例えば、一般家庭の暮らしの中でエネルギー消費は、電化製品、冷暖房、給湯、移動のための車などがあり、それが電気、ガス(都市ガス、LPG)、灯油、ガソリンなどで複合的に賄われています。

どんな用途にいつどれだけどんなエネルギーを使っているのかを把握します。それに対して未来のあるべき姿を描き、エネルギーを減らしたり、エネルギー源を転換したり、再生可能エネルギーで賄ったりといった対策を立てます。そして、実際にやってみて、定期的にモニタリングしながら改善していきます。

つまり、シンプルに言えばPDCAを回していくということです。口で言うのは簡単ですが、建物の性質やその土地の気候、ライフスタイルなどによっても千差万別なので、一つとして同じ回答はありません。また、建物自体が古くて断熱性能が悪いと効果に限界がありますので、改修費なども考慮に入れないといけません。そしてなにより、そこを使う人の意識や行動そのものが変わっていかないと、根本的なエネルギー転換は難しいと言えるでしょう。

そんな中で、私たちはまずはそうしたことに積極的に取り組みたいという意思を持った人と、今一緒に取り組み始めています。様々なタイプのところが動き始めれば、知恵もだんだん蓄積されてくるでしょう。

今、コロナウィルスが人々の生活習慣の転換を迫っているように、外圧で変わるということはあると思いますが、エネルギーについてもこのような大転換が迫られる時が遅かれ早かれやってくると思います。
「with・RE100」時代に向け、いち早くそこに向かって進み始めることが大事なのではないかと思います。