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2015.04.01

2019年6月のBEST影響人(坪田康佑君)

東京に自然エネルギーの森をつくろう・たまエンパワー代表山川です。
僕は前職のプロの自然ガイド時代から数えて20年近く「伝える」という仕事に関わっています。当時は年間2,000人余りを自然の中に案内をしていましたが、活動のフィールドをエネルギーの世界に移してからも、様々な場面で「伝える」ことに携わり、今に至っています。

そんな僕が大きな衝撃を受け、他者との向き合い方を見直すきっかけをくれたのが坪田康佑君です。

彼は僕より7つ下の大学の後輩ですが、看護師であり、9つの会社の起業家であり、エンジェル投資家であり、コンサルタントであり、コーチであり、ファシリテーターであるという恐ろしくマルチな人間で、実際会うまで一体どんな人間なのか全く想像がつきませんでしたが、会ってみたら、ものすごく人間味溢れるナイスガイでした。

今回、彼と一緒に母校の後輩に向けて授業を持つという機会に恵まれましたが、「今起きていることに全力で向き合い、吸収し、自分のものにして、即、行動する」という点で、僕は今まで生きてきた中で、彼ほどこれを実践している人を見たことがありません。

僕たちのセッションは、半期全14回の真ん中のセッションで、医療とエネルギーという両者のフィールドの共通言語である「インフラ」をテーマに、1回目は2人のセッション、2回目は坪田君のみ、3回目が僕のみの計3回のセッションで構成されています。
その中で、彼は1回目を実施してから、2回目の授業までの1週間で、アーカイブされた過去の授業と学生が提出したレポート全てにくまなく目を通し、学生たちの顔と特徴を完璧に覚え、それを持って2回目の彼のセッションに臨みました。無論、彼はヒマ人ではなく、極めて多忙な毎日を送っています。当然、学生たちは驚き、そして彼の熱意に引き込まれるように、授業の中で本音を次々と吐露していきました。更に、彼はそれだけでは終わらず、彼の授業のあとに続く3回目の僕のセッションの学生向けの事前課題を「自主的に」行い、彼自身がライフワークにしているごみ拾いの活動を一歩進め、「そもそもごみを出す原因を断つ」という行為に昇華させ、今も実践し続けています。

僕はそんな彼の姿を見て、自分が目の前の人にどれだけ全力で向き合っていただろうかと自問し、全然足りていないと反省しました。そ
して、改めて学生たちに真摯に向き合おうと心に誓い、学生たちがどういう背景で何を考えて生きているのかを過去の授業やレポートからできる限り想像し、そのうえで、彼らのおもいを正面から受け止めようと、自分を無にして敢えてノープランで授業に臨み、結果的に今までにない場をつくることができました。

彼は過去働きすぎて自分の体の異変に気付かずうつ病を患い、自身の会社を売却するなど、若くして様々な経験をして現在に至っているそうです。そうした経験も自分の糧にして、力強く進んでいる彼の姿に、大きな刺激を受けました。

年齢にかかわらず、どのように毎日を生きたかで人間の価値は決まります。
その意味で、年下の彼を僕は尊敬しているし、彼と知り合い、友人関係になれた(と勝手に思っている)ことをとても誇らしく思っています。そしていつか彼と何かを一緒にやる機会が巡ってくる予感がしています(特に根拠はないですが)。

ちなみにこの文章は彼の僕について書いてくれたBLOGに対して、インターネットというインフラを使った、ちょっとした公開書簡のようなものです。彼だけに宛てるのであれば別に公開である必要はないのですが、ポジティブな刺激は他人に伝播するものだと思うので、たまたま読んだあなたに何か良い刺激になればと思っています。

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(2019.7.29)