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2016.04.15

商品徹底解説②~革新的・置き型架台「d-dome」

そんな時は「リスクは完全にゼロではないですが、ここ数年で架台は進化していて、その中でリスクが最小限の設置方法をオススメしています」とお答えしています。
平らな屋根(いわゆる陸屋根)の場合、屋根にアンカーを打たず(=屋根に穴をあけず)に設置するドイツK2社製の陸屋根専用架台「d-dome」がオススメです。

特徴1「東西傾斜」

一昔前まで陸屋根での設置は南向き30度で基礎を立ち上げて設置するのが一般的でしたが、影が落ちるために北側に一定距離の離隔を取る必要があり設置容量が限られていました。一方東西10度傾斜のd-domeは南向き30度に比べて発電量は落ちますが、設置可能面積が増えるため、相対的に単位面積当たりの発電量は増えます。
30度との比較.png

特徴2「アンカー不要の置き型」

アンカーを打つとどうしてもそこから水が染み込むリスクが相対的に高まるために、設置を躊躇される建物オーナーさんは多数いらっしゃいます。もちろん丁寧な施工によってそのリスクは限りなくゼロに近づけられますが、穴をあけないに越したことはありません。
d-domeはそうした不安に対して、アンカーを打たずに設置し、バラスト(コンクリートの重し)を分散配置し、全体を押さえる形を取ります。モジュール込みの㎡荷重は14-15kg/㎡と置き型架台としては軽量の部類になります。
バラスト.jpg


特徴3「ダウンストリームと面で押さえる風圧設計」

d-domeは全ての架台が連結しているため、一枚の大きな板のような形で全体を支えています。南向きに設置した場合、南北方向からの風は逆側に抜けるように風防はなく、東西方向はダウンストリームで逆に押さえつけるような設計となっています。また万が一パネルが外れて面に空洞ができても、そこに風が入り込んで吹き上がる心配はありません。風洞実験では平均風速40m/secの強風にも耐えられるとの検査結果が出ており、現在マーケットで流通している既製の架台の中でも最高峰の耐風圧性能を誇っています。

特徴4「工数を大幅に削減する設計思想」

見ていただくとわかりますが、d-domeは非常にシンプルな構造になっており、部品点数も他社製品と比べて大幅に少なくなっています。山型の中央部の両端にはかまぼこ型のパネル抑えのアルミフレームがありますが、通常パネル固定のためのフレームを流すところをパネルのフレームを架台の強度に組み入れることで大幅に部材を削減しています。また金具類はすべての部位に共通のもので、シンプルで間違いようのない設計となっています。このような工夫が随所に施された架台は、簡単で極端に言えば素人の女性でも作業が可能で、実際DIY的な施工の事例も出てきています。熟練すれば通常の1/2程の工数で施工が可能なので、これが全体的なコスト削減につながっています。ドイツらしい合理的な考え方に基づいた架台と言えるでしょう。
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このようにd-domeは、システムの効率を上げながら、施工工数を削減することができる設計にすることで、設置コスト全体を合理的に引き下げることができる、既に自家消費に軸足が移った欧州で受け入れられたモデルだと言えるでしょう。

K2 systems社